特定技能と技人国の基本比較
外国人採用の二大ビザが「特定技能」と「技人国(技術・人文知識・国際業務)」です。両者は大きく異なる特徴を持ち、企業の採用ニーズに応じて選択する必要があります。
項目
特定技能
技人国
対象職種
16業種の限定的な職種のみ
業種制限なし。技術・人文知識・国際業務全般
在留期間
原則1年(更新可、最長5年)
1年、3年、5年(更新可能、無期限の可能性)
学歴要件
不要(実践的な技能試験合格が必須)
大学卒業相当、または10年以上の実務経験
給与水準
日本人同等以上(法定要件)
日本人同等以上(法定要件)
配偶者の帯同
不可
可能
家族帯同
不可
家族の呼び寄せ可能
転職の自由度
同一業種内での転職可能
比較的自由(資格範囲内)
定着率
相対的に低い(5年で離職する傾向)
高い(3年継続率85%以上)
詳細な違いと特徴
特定技能ビザ
特定技能は、2019年に創設された比較的新しいビザです。深刻な人材不足に直面する特定16業種(2025年時点)に限定され、実践的な技能を持つ外国人を受け入れることを目的としています。
- 対象業種:介護、建設、外食、飲食料品製造等の16業種
- 技能試験:来日前に技能試験に合格する必要がある。試験は実践的で、即戦力人材の育成を重視
- 受け入れ機関の要件:受け入れ企業は、外国人の適切な受け入れと管理ができる体制が求められる
特定技能の特徴:即戦力を求める企業向け。学歴より実践スキルを重視。ただし、5年という期限がある(ただし特定技能2号移行後は永住の可能性もある)。
技人国ビザ
技人国は、高い専門知識を持つ外国人を受け入れるビザです。大学卒業相当の学歴または10年以上の実務経験が求められ、採用後の長期定着と管理職への昇進も視野に入れた採用が可能です。
- 業種職種の広さ:業種制限はなく、ホテル・宿泊業、IT、製造業、営業、企画など、あらゆる業種職種で活用可能
- 学歴または経験:大学卒業相当、または関連分野での10年実務経験が必要
- 長期化の可能性:5年の継続が可能で、無期限更新も理論的には可能。家族帯同も可能
- キャリア形成:長期的なキャリア形成を見越した採用が可能。管理職への昇進道も開かれている
対象業種とキャリアパス
特定技能のキャリアパス
特定技能は、基本的に「5年で終わる」という前提の採用になります。その後の継続雇用や定着支援は、企業側で別途検討する必要があります。
特定技能のキャリア例 年1〜2年:基礎技能の習得、実践スキルの向上 年3〜4年:中堅技術者として活躍。特定技能2号への進級検討も可能 年5年:帰国または別途ビザへの転換(学歴によっては技人国への変更も可能な場合がある)
技人国のキャリアパス
技人国は、長期定着を前提とした採用が可能です。管理職への昇進も視野に入れた人材育成が実現できます。
技人国のキャリア例 年1〜2年:基礎業務の習得、企業文化への適応 年3〜4年:専門職や主任職への昇進。チームリーダーとしての活躍 年5年以上:管理職への昇進。経営層への進出も可能。配偶者・家族の帯同も実現
どちらを選ぶべきか
特定技能を選ぶべき企業 ✓ 建設業で、重機操作など実践的な技能が必要 ✓ 製造業で、短期〜中期の生産力増強が目的 ✓ 即戦力人材が必要で、教育期間を最小化したい ✓ 5年の期限後は、新しい人材に切り替える予定
技人国を選ぶべき企業 ✓ ホテル・宿泊業で、フロント・コンシェルジュなど顧客対応職が必要 ✓ 長期的な人材確保と組織の国際化を目指している ✓ 管理職への昇進を想定した人材投資が可能 ✓ 家族帯同によるスタッフの安定化を望んでいる ✓ 言語スキルや国際的視点が重要な職務
dialogが得意とする分野
- ホテル・宿泊業での実績:技人国で働く外国人スタッフが、ホテル業界での多言語対応や顧客満足度向上に大きく貢献する特性を理解
- 長期定着支援体制:採用後3年間の継続的なサポートにより、3年継続率85%を超える高い成績を実現
- 多国籍人材の紹介:欧米、中国、韓国、ベトナム、インドネシア、スリランカなど、多様な国籍の候補者を保有
- 法的コンプライアンス体制:在留資格、労働法、社会保険に関する深い知識と実装ノウハウを持つ
まとめ
特定技能と技人国は、対象業種、在留期間、キャリアパス、定着率において、大きく異なるビザです。企業の採用目的、業種、求める職務、そして長期的な経営戦略に応じて、適切に選択することが重要です。